どう

どうしよう どうしよう? って どうよ どうなのよどうどう どうどうと どうどうめぐり どうどう どうどう どうする どうなる どうにかなる どうもならぬ どう どう? どうした どうしたの? どうなった? どうどう どうだ? そうだ こうだ どうだ うだうだと…

止まないイノチ

ことばのような 絵のような ようなものたちを 手玉にとって ぼとりぽとり 投げては落とす 明け方のカラスの声が ビルディングの壁に木霊する 秋の虫たちがあんなにこんなに 鳴きしきっていることに 気が付いてさえいない 止まってしまえば 失ってしまったと…

するすると

きょうもこんなふうに終わる するすると 心もとなく 確かなものもなく 明日の約束 果たせるかな 昨日の約束 果たせたかな 過去は脳に刻まれる わたしはひとりぶんの居場所で そっと手足をのばしてみる おやすみなさい 夢のなかでまた今度 会えたらいいね た…

だってわたしは足が遅いから。

速くは走らない。 走れない。 急げない。急がない。 ゆっくり歩けば、ゆっくりみえる。 速くちゃみえないことが、いっぱい見える。 ごめん。 先に行っていいよ。 ゴールは遠い。 そして、いつか突然やってくる。 早かれ遅かれ。 すべての人に平等に。 それだ…

ぬくぬく

だんだん冷えてきて さむくなると さみしくもなって ぬくぬくが恋しくなります。 ぬくぬく。 死んぢゃったネコたち。 いなくなったヒトたち。 のことをおもいだして キオクをさぐる。 ぬくもりのキオクだ。 コトバやらはそこにはなくて ぬくもりのキオク。 …

もーつぁるとを聴きながら

白くて長い指 が しなやかに動くのを 見ていた いつまでも記憶しておけるように いつまでもその映像を思い出せるように 感情を動かして ココロに刻み込む そしていつか 孤独な夜に その記憶を呼び出して ふっと一息つくことにしよう その指の持ち主がだれだ…

あしおとたててひとがあるいていった

あとは子どもたちにまかせよう これ以上のものはのこせないから 台所にころがっている大根を煮よう 腐らせてしまった食物を ビニール袋にくるんで捨ててしまおう 太陽がまぶしくてクシャミする 子どもたちのしゃっくりに笑う 歩いて走ってスキップして ドキ…

くちづけするほどしたしいひとと

・・・・・・・・・・・・・・・・・ くちづけするほど したしいひとと むなしいひるま カップラーメンたべている いっしょうけんめい たべている そんな こうふく ・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・

こころがさきに風邪をひく

ぼんやりあついてのひらに にぎりしめてる汗ひとつ 夢みた夢を 夢みつつ 冷たい頬で 冷やしつつ ぐったりするほど夢をみて めざめた顔にしぶきをかけて目を覚ませ 死んだ細胞 生き返れ 欲しかったものを奪いとれ 何を遠慮してるのだ オトナになんかなっちゃ…

約20年前頃に書いた詩

東京んちのベッドのしたのひきだしから 出てきた、詩。 約20年前 小さかった娘ふたりつれて 池袋サンシャインの水族館に行った後にかいたもの。 まだ、結婚していたころのもの。 人からは「幸せなおくさん」と見られてたころの。 この数年後に、怒濤の日々が…

あるのにない空の雲(1994年7月21日)

とおくからじゃないと みえないもの たくさんあるね 星に月 太陽 虹 そして 愛 近づきすぎると 何にもみえなくる 「愛」でヒトを傷つけ苦しめてしまうなんて それくらいおろかだから ばからしくって 笑ってしまうよ ねぐるしい夜 ねぐるしい夜に 見る夢は つ…

ゆうやけゆうぐれあかいくも(1994年7月21日)

いいゆうやけだね いいゆうやけだね そう ことばをかわして ただ だまって それから それから だきしめて そんなふうにおちていく 夜になったら 星がひかり 月がにじみ わたしたちは 手をにぎりしめたまま ねむられるかな ねられるかな 夢はわたしを うらぎ…

木星に彗星おっこちた朝

もくせいにすいせいおっこちたあさ 東京は熱帯夜 わたしの体に汗がにじんで ちいさな部屋のなか とりとめなくてのひら ひらひら おちていくあてもなく みえないなにかをみつめて うろうろするばかり

金色にふってくる光

まっていると きんいろに ふってくる光 体やわらかくして 風鈴みたいにぶらさがって ただこうして いのるようにして待っていると 金色の光 ちりちりと燃えているのは 心の奥底 イノチのマグマ きょうも ゆっくりと ゆうぐれになり あちらこちらで かがやきだ…

しとしと雨の日は(1994年7月7日)

しとしと雨の日は こころが空みたいに あかるくて くらい しかたなしにふってくるものが 静かに街の外側をぬらす かわら屋根はにぶくひかり 空の色をうつしてる FMラジオは うたをうたい 鳥たちもしきりに うたうたい ここにいるよ ここにいるよと そればか…

梅雨空は(1994年6月29日)

梅雨空は いろんな雑音 ひびかせ すいこみながら ときどき 雨をふらしていく 停滞前線が日本列島をくるんでいます 明日は 晴れるでしょう 曇るでしょう 雨でしょう いずれにしても いい天気 もうじき ずぶといウナギのような 夏がやってくるでしょう

はやくゆっくり(1994年6月29日)

うろうろ あるきまわる ひとまわりもふたまわりも 大きなひとのカラダ うろうろ おかしなやつ ふらふら みてるわたしも おかしなやつ どこへいきたいの? ここではないどこかへいきたいの? はやくゆっくり いってらっしゃいよ

ふくふくの 手(1994年6月29日)

こどもの ふくふくの 手 おとこの ごわごわの 手 わたしの これっぽっちの 手 手と手を つないで しっかりにぎって ただ 夢もみず ぐうぐう眠りたい

みつめていただけ(1994年6月29日)

わたしは じっとみている あなたが 何? とこたえる わたしは ん? と笑う そこにいるね それだけを みつめていただけ

青い鉛筆ころがった

青い鉛筆ころがった 固い受話器が コトリ と落ちた おなかのまん中ゴロゴロ鳴って せなかのまん中ズキズキ痛い 吸い殻ぱさっと捨てるみたいに 目を閉じた 耳は開いたまま いつのまにか呼吸する ひらいてとじて しめったからだ 目からぽろぽろ 落ちてく涙 6月…

さよなら子猫

かけまわる 子猫の とことことこ 足音ひびく じゃれつくからみつく 小さな爪 わたしの足にひっかかって 痛い 小さな傷は すぐ消えるから 平気 どんなに強くかまれても 平気 うれすぎたりんごを 囓ったあとみたいに 甘く苦く しずむ 胃袋 このまま 体もとけて…

とほうにくれて とほほ

ここにいる どこでもなく ここにいる だれでもなく わたしがいる いるばかり

パイナップルくだけてちった

パイナップル くだけてちった 黄色の汁 とびちった ベトベトまとわりついて とれなくなった 海に入ろうにも 海はとおいな わたしがくだけてちったら 赤い汁もとびちるかな 洗っても洗ってもとれない くるしみ

とりあえずの人生予報

とりあえずの人生予報 今夜もねむろう 眠れるだろう 明日のあさ めざめるだろう めざめることが できるだろう 確率100% ほんとかな?

かなしい頭蓋骨

かなしい頭蓋骨 つつんでいる笑顔 だきしめて 眠る ひとつめざめるたび ひとつ 死んでいく なにが欲しいのかさえ わからないのだけど 欲望はこんこんと限りなく湧き 生きていく カラダをあたためつづけてる エネルギーは 燃えつづけ さびしいてのひら ひらひ…

外があんまり明るいので

外があんまり明るいので 玄関のあたりが真っ暗だ これではだあれも 入ってこれない 夜になると 笑ってるような 三日月 あらわれ 人々たちの窓が いっせいに しずかに ひかりはじめる うつくしくて はかない 恋の幻想の物語 ともにみられる夢が まだ あるのな…

よなかのダンス

夜にくるりとうらがえって ぞくりとする和音かきならし 生霊になって ごうごうおどろう すべてを呪い あるいは讃え 指鳴らし 地団駄ふみ 青い炎となって とけてしまうまで きえてしまえるまで あなたの魂 吸いつくすまで

夢からさめてまた夢のなか

ゆめからさめてまたゆめのなか 落ちてきそうな雲のした ばたばたバタアシするみたいに いそぎあしで あるいていく つぎはどんな ゆめのなか? からみつくものをやさしくほどく 手は どこにある?

さかさおとしに

さかさおとしに まわるじかん 雨やんだ

さよなら家族(1994年6月7日)

おとうさんに さよなら おかあさんに さよなら こどもたちに さよなら 夫に さよなら 妻に さよなら わたしはわたし どこにいるの? ここにいるの あなたはあなた どこにいるの そこにいるの ごはんが炊けたよ 今夜は みんなでいっしょに いただきましょう