1994-06-01から1ヶ月間の記事一覧

梅雨空は(1994年6月29日)

梅雨空は いろんな雑音 ひびかせ すいこみながら ときどき 雨をふらしていく 停滞前線が日本列島をくるんでいます 明日は 晴れるでしょう 曇るでしょう 雨でしょう いずれにしても いい天気 もうじき ずぶといウナギのような 夏がやってくるでしょう

はやくゆっくり(1994年6月29日)

うろうろ あるきまわる ひとまわりもふたまわりも 大きなひとのカラダ うろうろ おかしなやつ ふらふら みてるわたしも おかしなやつ どこへいきたいの? ここではないどこかへいきたいの? はやくゆっくり いってらっしゃいよ

ふくふくの 手(1994年6月29日)

こどもの ふくふくの 手 おとこの ごわごわの 手 わたしの これっぽっちの 手 手と手を つないで しっかりにぎって ただ 夢もみず ぐうぐう眠りたい

みつめていただけ(1994年6月29日)

わたしは じっとみている あなたが 何? とこたえる わたしは ん? と笑う そこにいるね それだけを みつめていただけ

青い鉛筆ころがった

青い鉛筆ころがった 固い受話器が コトリ と落ちた おなかのまん中ゴロゴロ鳴って せなかのまん中ズキズキ痛い 吸い殻ぱさっと捨てるみたいに 目を閉じた 耳は開いたまま いつのまにか呼吸する ひらいてとじて しめったからだ 目からぽろぽろ 落ちてく涙 6月…

さよなら子猫

かけまわる 子猫の とことことこ 足音ひびく じゃれつくからみつく 小さな爪 わたしの足にひっかかって 痛い 小さな傷は すぐ消えるから 平気 どんなに強くかまれても 平気 うれすぎたりんごを 囓ったあとみたいに 甘く苦く しずむ 胃袋 このまま 体もとけて…

梅雨のつかのまの 晴れの日には 東京の風にも 海の匂いがする ゆうやけもみないうちに よるになった ごうごうごうと電車がゆくよ さまよう人々のタマシイ たくさんはこんでいくよ

とほうにくれて とほほ

ここにいる どこでもなく ここにいる だれでもなく わたしがいる いるばかり

パイナップルくだけてちった

パイナップル くだけてちった 黄色の汁 とびちった ベトベトまとわりついて とれなくなった 海に入ろうにも 海はとおいな わたしがくだけてちったら 赤い汁もとびちるかな 洗っても洗ってもとれない くるしみ

とりあえずの人生予報

とりあえずの人生予報 今夜もねむろう 眠れるだろう 明日のあさ めざめるだろう めざめることが できるだろう 確率100% ほんとかな?

かなしい頭蓋骨

かなしい頭蓋骨 つつんでいる笑顔 だきしめて 眠る ひとつめざめるたび ひとつ 死んでいく なにが欲しいのかさえ わからないのだけど 欲望はこんこんと限りなく湧き 生きていく カラダをあたためつづけてる エネルギーは 燃えつづけ さびしいてのひら ひらひ…

外があんまり明るいので

外があんまり明るいので 玄関のあたりが真っ暗だ これではだあれも 入ってこれない 夜になると 笑ってるような 三日月 あらわれ 人々たちの窓が いっせいに しずかに ひかりはじめる うつくしくて はかない 恋の幻想の物語 ともにみられる夢が まだ あるのな…

よなかのダンス

夜にくるりとうらがえって ぞくりとする和音かきならし 生霊になって ごうごうおどろう すべてを呪い あるいは讃え 指鳴らし 地団駄ふみ 青い炎となって とけてしまうまで きえてしまえるまで あなたの魂 吸いつくすまで

夢からさめてまた夢のなか

ゆめからさめてまたゆめのなか 落ちてきそうな雲のした ばたばたバタアシするみたいに いそぎあしで あるいていく つぎはどんな ゆめのなか? からみつくものをやさしくほどく 手は どこにある?

さかさおとしに

さかさおとしに まわるじかん 雨やんだ

毎日がイベントのよう

ああ、毎日がイベントのよう。けっこうつかれるなあ。たのしんでもいるのだけど。 4日の夜、Fちゃん*1とアサガヤでごはんたべてから、飲みに行った。いろんな話しをした。Fちゃん、とてもかわいかった。 とにかく、今の状況おたがいにみとめあい、信頼しあっ…

さよなら家族(1994年6月7日)

おとうさんに さよなら おかあさんに さよなら こどもたちに さよなら 夫に さよなら 妻に さよなら わたしはわたし どこにいるの? ここにいるの あなたはあなた どこにいるの そこにいるの ごはんが炊けたよ 今夜は みんなでいっしょに いただきましょう

おっこちてくるものはなんだろう

おっこちて くるものは 何だろう 空から雨が おちてくる ただそれだけの ことなのに ポン ポン あちらこちらで ひらく傘 おっこちる 雨 おっこちる 視線 おっこちる イノチ 踏んで歩く 人の足音

こわれる こわれていく

こわれる こわれていく われる われてしまう かなしい音たてて こわれる カケラになる ちらばる ばらばら また こわれる あっけなく こわれる ちょっとのまに その瞬間をみる隙もなく われる バラバラ カケラは しずかに ちらばっている もう どうにも こう…

愛情ラプソディ 1994年06月04日

いとしいと おもうきもちに かなしばり 近づきすぎると くるしくなるから あなたはそこに わたしはここに いることを信じて 生きてゆく たくさんのこと話したね おいしいお酒でかんぱいしよう 何度も何度もかんぱいしよう たとえかなしみが わたしたちのあい…

うしろアタマがつんと痛む 1994年06月04日

うしろアタマがつんと痛む そんなにケムリすいこんじゃあ 涙がにじむ ひとびとはどこへいった ごうごううなる街の音 ひこうき雲は空にとけた あさってくらいに雨がふる きょうはどのくらい 生きたかな 生きた分だけ 死んだかな あいかわらず風は吹く あいか…

さびしいのは

どうする? どうしようもありません せめて こどものぬくもり こねこのぬくもり たあいのない おしゃべりで たのしそうに ぬり絵を するのです

ひとりぼっちの 海

わたしは どんどんひろがって ひとりぼっちの 海になろう

おなじ夢を

おなじ夢を語ることはできても おなじ夢を見ることはできない 時間がゆくね わたしたちもながれていくね いま どこらへんに いるのかな

そうですか さようなら

そうですか さようなら またね こんにちは ひとりはひとり ふたりでも ひとり 手をつなぎましょう 抱き合いましょう キスしましょう せつないきもちはきりきりと みえないオバケみたいだ おもたいよ それじゃあ またこんど オバケちゃんに よろしくね 眠りに…

あとどれくらいめざめれば

あとどれくらい目覚めれば、かなしみとくるしみに慣れるのだろう? きのうから生理がはじまった。いつもより10日ほどはやい。量も多い。ショックで排卵がはやまったか? おかしなハナシ。 きのうFちゃん*1にでんわした。 こんど4日のヨル、2人でのみにいくこ…

3月ウサギのフラダンス

3月ウサギのフラダンス とうめいになったスヌーピー おちてくる春の雲 のどかにひびくヘリコプター 人生のナレーション 耳かきの描く 曲線 人々の行列ラプソディ ワルツで踊って マーチで行進

水底から

とおくにゆらめいてみえるものは何だろう 希望の光はどれだろう こんなにも水の匂いにつつまれている かきまぜているのは 神さまの手のひら?

さびしいところに

さびしいところに手が届く 痛いところには 触れないで あなたの手のひら 感じてる 底の底で じたばたもがく