ピエール=ロマン・エラールを オペラ・シティに聴きに行く
すばらしかった、というか すごかった。
圧倒的でした。
音、構成、ゆたかさ、深さ。
コトバを失います。
また、プログラム構成も、すごい*1。
なんというか、思索的な小説を一冊、読むような。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
J.S.バッハ: フーガの技法 BWV 1080から
コントラプンクトゥスI
3度の対位における10度のカノン
カーター: 2つのダイヴァージョン
J.S.バッハ: フーガの技法 BWV 1080から
5度の対位における12度のカノン
反進行における拡大カノン
メシアン: 「8つの前奏曲」から
第2曲 悲しい風景の中の恍惚の歌
第5曲 夢の中の触れ得ない音
第8曲 風の中の反射光
* * *
J.S.バッハ: フーガの技法 BWV 1080から
コントラプンクトゥスX
コントラプンクトゥスXII.1
コントラプンクトゥスXI
コントラプンクトゥスXII.2
コントラプンクトゥスIX (12度における)
ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 op.110
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
奏法は、とても正攻法なカンジで
ヘンな抑揚もなく、楽譜に忠実、的確、
印象的な 芯のあるうつくしい音。
世界感がしっかりあって、余韻も深い。
あんなに弾ききって さらに アンコールいっぱい。
超絶技巧満載〜*2♪
その後、着替えてCDサイン会の長蛇の列にも
ひとりひとりていねいに笑顔で応対されてました。
体力気力とも、充実していらっしゃる 奇才。
ったく、シフ氏といい、エラールさんといい、中年おじさんピアニスト、すてきすぎ。
さらに音楽中毒悪化しそう……
ああ、バッハ いいなあ、アートオブフーガ……フーガの技法……
バッハが、晩年50歳すぎてから、自分のため、音楽そのもののためにつくった 音楽。
そして、ベートーヴェンの後期ソナタ……あの、フーガ……たまんないっ。
いつか、じっくりとひとり、てがけてみたい曲(夢のまた夢ですが)。
とまらぬ 妄想世界へ……と。