雷雨にやられる

といっても、カミナリに撃たれたわけではありません。
ココロがやられました。


午後読書*1に集中するためにイエを出ようとしたら雨。
ザアザアふりたての雨のなかを歩いてたら
いろいろな匂いがしてきてうっとり、花の匂いもいっそう鮮やか。
工事中のほりたての土の匂いが濃厚に漂う。
遠くの空の稲光がまっすぐ目に届く。
カミナリの音が体全身に響いてくる。
家々の壁のいろも鮮やかに変色していく。
ほわああ〜〜っともうどこかへトリップしながらあるく。
近所の阪神ファンの店「とら」から歓声がきこえてくる。


ミスドでひといき。
雨ふりたてのせいもあって、混んでたけどなんとか座れる。
きんぴらごぼうサンドをかじりつつそとをみると、雷雨雷雨。
ゴロゴロがザアザアが窓ガラスをつたう雨脚が。
しばらくするとからりと晴れてきて、もしかして虹でも出てるかなとおもうと
いてもたってもいられない。
で、読書は別場所でしよう、とミスドを出る。
線路沿いに歩く。
アスファルトが太陽をうつして光る、まぶしい。
輻射熱で体があったまる。
線路上の陸橋に上ると、雲間の光をぬれた線路がうつしてひかる。
光のすじが四方八方にひろがって、変化していく。


中野ベローチェで読書。
この本がまたいい本で、季節の移り変わりを
鮮やかにうつしとったコラムがたくさんつまってる。
どこを読んでもはっとさせられ、
子ども時代の田んぼの情景*2が鮮やかに脳裏によみがえってくる。
快感。
読書の快感。
カフェのなかは雨上がりのもわっとした空気やひといきれであふれ
食器の音やヒトビトの声が反響してる。
そのなかでわたしのあたまんなかに
豊かな里山の風景がひろがっている。
なんてきもちいいんだろう……。

里山の言い伝え―お天気小母さんの十二ケ月

里山の言い伝え―お天気小母さんの十二ケ月

本のなかに描かれた水彩画もうつくしいです。
いっきに読むのがもったいない本。

*1:お仕事です。本の紹介を書くための読書

*2:いまはもう、マンションが建ってしまって失われてしまった光景