「スーパーサイズミー」スーパーサイズ・ミー [DVD]出版社/メーカー: TCエンタテインメント発売日: 2005/07/08メディア: DVD購入: 1人 クリック: 63回この商品を含むブログ (419件) を見る

1カ月間、自分自身を実験台に、
朝昼晩と「マクドナルド」の食品だけ、を
食べ続けた男のドキュメンタリー!


これがとってもおもしろかった。
アニメや画像も多様し、
さまざまなデータや取材*1もわかりやすくみせてくれて、
けっして「マック批判」だけにかたよらず、
観客を楽しませようとするサービス精神も旺盛。
つまんないワンパターンの劇映画よりうんと楽しめました。
登場人物たちのキャラクターも、けっこうユニーク。
お医者さんのキャラ、主役のキャラ、恋人のキャラ、
印象的で、あいらしかった。
げらげらわらえて、いっぺんにこの作り手が好きになっちゃった。
まだまだ日本の「食環境」はだいじょうぶ……な〜んて安心できません。
じわじわ、同じような状況に置かれつつあるようだし。

登場する人々の
食に翻弄されてしまう人間の哀しさや滑稽さがリアル。
いろいろ考えさせられたけど
重苦しくなってないところが、いいな。
こんなドキュメンタリーを、
テレビなんかでももっとつくってほしいものです。
重たい問題を、そのままおも〜くみせられたって
目をそむけてしまいます。
笑ってみつつ、
「こ、このままじゃ、やばいぞ!」と
気づかせてくれるような。


さて、映画をみてアタマがクラクラしたので*2
カフェでひとやすみ。
ふう〜……でもせっかく来たからには
グランマ・モーゼス展にも行くぞ〜


そこには「スーパーサイズミー」とは対極的な世界。
アメリカの田舎、古き良き時代、の農園風景がひろがる。
いまでは失われてしまった「幸福な光景」を
刺繍針でひとはりひとはりぬうように
絵を描き続けた女性。
70歳すぎたころから独学で絵を描きはじめたという。
年表がはってあったのでみてみたら
45歳まではたったの10行ほど……のこりの経歴は
ほとんどが絵を描きはじめてからのものばかり。
でも、彼女自身が書いた自伝では
昔の少女時代や農婦時代のことがほとんどだとか。


社会的な「経歴」としては決してあらわされない
それまでの、生活、日々の暮らしがあってこそ、
「幸福な絵」が生まれたのだろう。
たとえば孫のひとり(農夫)が
「おばあさんは野菜づくりがとてもうまかった」と
懐かしそうにしあわせそうに語る、そんな生き方。


たくさんのヒトがみにきてた。
ほとんどが女性たち。
10人にひとりくらい、男性もいたけど
女性に連れられて、といったかたも多かったみたい。


「あら、これ、ステキね〜カワイイ……」と
うれしそうに絵に近寄ってみている老婦人たち。
人々をそんなふうにシアワセな気持ちにしてしまう、
モーゼスさんの「絵の力」って、すごいなとおもった。


個人的には、
100歳ころに描いた子どもが描いたような
無邪気で明るい絵がココロに残った。
たのしい気持ちがあふれてる。
また、来年のクリスマスを待ち望んでる希望の絵。
すごい生命力だ。
きっと毎日毎日の時間を
大切に生きていたヒトなんだろうな。


渋谷でラーメン食べて帰ろうか、とおもったけど
なんとなくお店には入りづらくて*3
そのまま電車に乗って帰った。
パンだけかって、
夜はもえがクリームシチューをつくってくれた。

おいしかった。


もえは3杯もたべてしまい、
食後に体重計にのってる音がしたから
みにいったらちょうど
着てた服をぬいで体重計にのせて
「500グラム……」とつぶやいていた。

*1:高校の給食の実体とか

*2:私ももえも、閉ざされた空間にたくさんのヒトがいる、という状況が苦手。身動きもできないし、でっかい音響でアタマが痛くなってしまいます。映像もでっかいので、軽い船酔い状態。

*3:一軒、もえが本屋でおいしそうなラーメンやさんを調べたんだけど、その店の前からちらっと中を覗いてみたら、ちょっと強そ〜な若者兄ちゃんたちが10人ほどだけいて、客層にびびって入店できませんでした。臆病なふたりです